歯周病と糖尿病
今年も残すところわずかとなりました。
インフルエンザが急激に流行し心配もありますが、ここ銀座の街は夜になるとイルミネーションが煌めいて賑わいを見せています。
年末と言えば、忘年会やクリスマスパーティーなど、ついつい普段より食べすぎ・飲みすぎになりがちな時期でもあります。私自身もそろそろ生活習慣病に気を付けなければならない年齢ですので、程々を心がけなければと思っているところです。
ところでその生活習慣病の1つである糖尿病が、歯周病と大きく関わっていることはご存知でしょうか?糖尿病は古くから歯科疾患との関わりが指摘されています。現在、歯周病は糖尿病の6番目の合併症と言われており、糖尿病の人は歯周病になりやすいことが明らかになっています。それだけでなく、歯周病を放置すると糖尿病の血糖コントロールが悪化することも分かっているので、互いに悪影響を及ぼし合っている疾患であると言えます。
糖尿病が進行すると、感染に対する免疫機能の低下が起こります。歯周病は歯周病菌による感染症ですので、これに対する抵抗力が弱まり歯周病が進行しやすくなります。また逆に、歯周病菌は歯肉から血管を通して体内に入り込みます。歯周病菌の多くはグラム陰性桿菌と言われるものなのですが、この菌は共通して内毒素という毒素を産生します。この内毒素の影響によりインスリン(糖を分解し、血糖値を下げるホルモン)の働きが邪魔され、糖尿病に悪影響を与えてしまうことがわかっているのです。
ですから、歯周病はお口の中だけの問題だと侮ってはいけません。生活習慣病を予防する上では、もちろん食生活の改善や運動が大切です。それに加えて口腔ケアもしっかり行うことで、全身の健康増進につながります。そのためには、定期的な歯科医院での検診やクリーニングも重要なのです。
片山歯科医院は12/27をもちまして、年内の診療を終了させていただきます。
新年は1/6より診療を開始いたしますので、受診をご希望の方はお電話にて予約をお願いいたします。
皆さん、どうぞ良いお年をお迎えください。