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デジタル化に向けて
連日猛暑が続きます。場所によっては自分の体温を上回る気温のこともありますから、熱中症対策が必要です。
さて今月で、私がこのコラムを書き出してから7年目に入りました。片山歯科医院のホームページを開設したのをきっかけに2004年の7月から毎月書いてきました。2004年は、アテネオリンピックが開催された年で、日本中が予想外のメダルラッシュに沸いた記憶があります。北島康介選手が「チョー気持ちいい」とインタビューに応えていた大会でした。マラソンでは、高橋尚子選手不在の中で頑張ったのが野口みずき選手でした。うだるような暑さの中追いすがるヌデレバ選手を振り切って優勝したのが彼女でした。随分前の様でもあるし、つい先日のことの様でもあります。
その半年前に、都市部での地上デジタル放送がスタートしました。調べたところ、開始を祝うイベントが東京の赤坂プリンスホテルで行われています。アテネオリンピックをデジタルテレビで見ようと、小泉総理大臣、麻生総務大臣が開始ボタンを押したと書いてありました。会場となった赤坂プリンスホテルの取り壊しが決まっている事や、当時の顔ぶれのことを考えると、時の流れを感じます。
来年の今頃は、もうアナログ放送は終了していることになっています。我が家では対応が遅れていて、いまだにアナログテレビを使っています。先日群馬県の榛名に住む父のところへ行きましたら、真新しいデジタルテレビが入っていました。テレビを見るだけでなく、データ放送といって、ピンポイントの天気予報や、交通情報が表示されるので、誠に便利だと感激しました。
その日榛名は、夕刻からすさまじい雷雨に見舞われ、各地に被害が出たようでした。早速気象情報を見ようとテレビのスイッチを入れたところ、「E0020」と表示され、どのチャンネルも画面が真っ黒でした。取扱説明書を見ても分からず、カスタマーズサービスセンターに電話したところ、何らかの事情で電波が弱く受信できない状況にありますとのことでした。
便利な反面こんなこともあるのかと、いろんなことを考えてしまいました。面白いドラマや映画の途中で突然電波が途絶えたら「E0020」表示になってその先が見られないということになってしまいます。このままあと一年で、アナログ放送を終了してしまって大丈夫なのでしょうか。山間部の父のところには、光通信のケーブルは引けないし、アンテナだけが頼りです。
医療のレントゲン撮影においてもデジタル化が進んできています。本院では2002年から導入し、早や8年が経ちました。現像液や定着液を使わずに撮影と同時に画像が読め、放射線量が極端に少なくて済みますから、患者さんにも喜ばれています。廃液処理の環境問題や被ばく線量の抑制など、良いことばかりですが、センサーの不具合や故障も考えて、フィルムや現像液の備えも必要です。また、大切なデータの保存管理にも苦心します。
歯科の分野にも新しいものが次々と出てきます。しかし、新しいものが出たために古いものが全く無くなってしまうというのは、如何なものでしょうか。そこで本院では、万が一に備えて、従来のフィルム現像のシステムを残しつつ、もう1台のデジタルX線装置を増設することにしました。ただ1台増えるだけではなく、新機種は一段と画像がクリアに読めますし、それぞれにデータを共有することで別々の部屋でも分析が出来るようになります。工夫すれば、更に興味深い使用方法も見つかりそうで楽しみです。
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7月の歌舞伎座 (2010/7/14)
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