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デジタル化のお話
例年は夏の甲子園野球大会が終わると、そろそろ秋を感じるのですが、今年は猛暑が続きます。
先週末は、毎年参加している警察歯科医会全国大会に参加してきました。
今年は三重県歯科医師会が主管でしたので、四日市まで出かけてきました。
東京よりも暑い、うだるような暑さを経験して、些かバテ気味です。
学会の内容は、昨年経験した東日本大震災での身元確認の総括と、その後のケアのことが中心でした。
今回のように、津波でカルテやレントゲンも無くなってしまった時の備えとして、身元確認には生前記録のデータベース化が必要であること等が話し合われました。
日常の診療において、私たち歯科医は患者さんの記録を大切に保管しています。
片山歯科医院でもそれは同じで、父が開業した昭和25年からのカルテを全て保管しています。
何十年ぶりかでお出でになられても、古い資料がありますので、過去にどのような状況であったのかがすぐにわかるようになっており、
新たな治療の参考にしています。
患者さんからは、喜ばれると同時に、驚かれてもいます。
ただ、保管場所がだんだんと無くなってきて、今その整理をしているところです。
どこの職場でも古いものはみな紙媒体であるために整理が大変で、必要なときに探し出すのにまた一苦労しているようです。
医療機関ではレントゲンの保管も大切なのですが、片山歯科医院ではもう10年以上前より、歯のレントゲン写真はデジタル化して全てパソコンで管理しています。
これによって過去のデータが即座に検索できるようになっていますが、これにも問題はあって、
思わぬことでデータの全てが失われることがありますので、二重三重にとバックアップをしています。
またパソコンの寿命が来たり、バージョンアップで古い記録が見られなくならないようにと別の面でもいろいろ気を使います。
毎日パソコンを使っていながら、データが消えてしまったときのためにプリントアウトして保管しておこうかなどと、
本末転倒な事を考えている自分がいます。
データを保管しているパソコンは、外部との通信はしておらず、最近問題化しているデータの流出や、サイバー攻撃などの心配はありません。
世の中の流れとはいえ、それでもやはりデジタル化に一抹の不安を感じながら作業を進めているアナログ人間の私です。
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8月の歌舞伎座 (2012/8/17)
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