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健康寿命のお話
2015年が始まってあっという間に二か月が過ぎました。
一月の末に46回目の開院記念日を迎え、スタッフ一同また新たな気持ちで、スタートを切りました。
片山歯科医院の歴史とともに、長年通院下さっている患者さんも歳を重ねてこられ、口腔内にも様々な変化がみられます。
定期健診の度に歯ブラシの事に加えて、摂食嚥下のお話をすることが多くなりました。
私自身時々むせてしまうこともあって、皆さんにも誤嚥性肺炎のリスクを少なくするためのお話をしています。
先月は、長寿国ニッポンがこれからどれだけ健康寿命を延ばせるかというお話でした。
厚生労働省や日本歯科医師会により推進されている、80歳になったときに20本以上の歯を残そうという8020運動の達成率は、
6年前の24.1%から38.3%にまで上がり、50%以上になるのも、もうじきではないかと思います。
自分の歯でしっかり咀嚼して食事をいただくことは大切なことですが、19本以下になったからといって健康でないというものでもありません。
歯周病でグラグラしている歯や、未処置の虫歯が何本もある状態で20本以上の歯を残すよりも、逆に歯が一本もなくても、
入れ歯でしっかり咀嚼して食事をされている方がはるかに良いと言えます。
私は、治療の際に残った歯を診るのはもちろんですが、歯がなくなった原因が虫歯だったのか、歯周病だったのか、
あるいはそれ以外の理由があったのかを考慮して治療方針を立てていきます。
以前にも書きましたように、患者さんの年齢や生活背景等も予後に影響しますので、それらも併せて考えていきます。
さらに80歳以上で大々的な歯科治療が必要にならないように、次の一手を考えて設計をしています。
8020を達成することは素晴らしいことですが、本末転倒にならないように気を付けなければならないと思います。
80歳になったときに20本以上の歯が残っている、いないに拘らず、しっかり噛めて食事ができることが健康寿命を延ばすことにつながることは明らかです。
先月に引き続き健康寿命について書きましたが、やはり若いうちから歯磨き習慣を身につけ、
口腔の健康維持管理をすることが、健康寿命を延ばす秘訣だと思います。
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