自分の口の中

 1/29に開院記念日を迎え、片山歯科医院は現在の銀座の地で開院して57年が経過いたしました。今後も皆様に安心してお通いいただける医院であり続けるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 ところで皆様は、ご自分のお口の中の状況をどの程度知っていますか?自分の歯並び・抜歯や先天欠如により歯のない部位・過去に治療した歯やその方法・粘膜の色等々…。
もちろん虫歯や歯周病を自分で判断することは難しいものです。それでも日々の歯磨きや、鏡で見ることにより得られるお口の中の情報はたくさんあります。そしてその情報を把握しておくことは、お口の健康を保つためにとても有効なのです。
 例えば、歯並びや補綴物(被せ物やブリッジ等)の位置と形態を知っていれば、歯ブラシの届きにくい場所を把握できます。磨きにくい場所を自分でわかっていれば日々の歯磨きを意識して行うことができるので、虫歯や歯周病予防につながります。
過去の治療歴や経過を覚えていれば、今後の治療の参考にもなります。
また普段の粘膜の色を把握していれば、粘膜の異常に早く気付くことができるかもしれません。

 当院では、治療に入る前にまずデジタル一眼レフカメラや口腔内カメラを用いてお口の中の写真を撮影します。加えて、必要と判断した場合には治療前の状態で歯型を取って模型を作製します。

 写真や模型といった資料を用いることで、目視では把握しづらいお口の中の状況も分かりやすくなります。こうして得た資料をお見せしながらご説明し、患者様ご自身にも治療前のお口の状態を理解していただくようにしています。レントゲン写真は普段見慣れないため、虫歯がありますと説明を受けても分かりにくいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。口の中の写真が合わさるとなるほどと理解していただけると日常の診療を通して感じております。
写真や模型があれば、治療計画を立てる際にはとても参考になります。さらにこれらを長期にわたって保存することで、治療後の経過観察や口腔内の変化を見たり、子供の場合は成長の記録とすることもできます。ですから治療開始前の資料は、歯科診療において大変有用なものとなるのです。

 自分の口の状況を把握することは、口腔内の健康を保つための第一歩と考えています。
ぜひ、ご自身のお口の中に関心を持っていただきたいと思います。