真夏の悩み

日本の夏は、いつからこんなに暑くなったのか…
毎日のように熱中症警戒アラートが発令され、うだるような暑さが続いています。
こんな時はキンキンに冷えたビールやかき氷で体を冷やしたいもの。ところがいざ冷たい物を口にすると、歯がしみてつらい!という方、いらっしゃるのではないのでしょうか。

歯の割れや欠け、あるいは細菌による虫歯もない。それでも歯の象牙質に刺激が加わったことによって、短くて鋭い痛みが起こる状態を象牙質知覚過敏といいます。知覚過敏があると日常生活が不快になってしまうので、なんとか治したいもの。ところがこの知覚過敏、確実な治療法は確立されておらず、また痛みの原因を特定できないことも多いため、患者さんとしても歯科医師としても非常に悩ましい症状なのです。

知覚過敏と診断された場合は、まず痛みを起こさないようなアドバイスをするところから治療がスタートします。たとえば歯のブラッシングの仕方や生活習慣・食習慣・食いしばりの癖などを患者さんに伺いながら、痛みの発生を抑えるためにできることをお話をさせていただきます。また同時に、知覚過敏予防効果のある歯磨剤を使っていただいて経過を見ていきます。

今やドラッグストアに行けば、知覚過敏に有効な薬用成分が配合された歯磨剤が多数置かれています。ですので、まずはこういった歯磨剤を使用してみることが、知覚過敏を抑えるために最も取り入れやすい方法と言えます。それでも症状が改善しない場合は歯をコーティングしたり、象牙細管(象牙質に開いている無数の穴で、ここから歯髄に刺激が伝わるとされている)を封鎖する等の治療に進みます。

この暑さですから、冷たい物を口にしたいという気持ちはよくわかります。しかし即日治療に入るのではなく、経過を見ながら判断していく必要があることをご理解ください。
知覚過敏という不快な症状を少しでも防ぐため、患者さん毎に有効な方法を探っていきながら診療にあたっていきたいと思います。

当院は7/29〜8/2を夏期休診とさせていただきます。ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。